
近年、従業員の健康管理を経営視点で戦略的に捉える「健康経営」に取り組む企業が増えています。生産性向上や離職率の低下、人材確保といった多方面でのメリットが注目されており、企業にとって重要なテーマの一つとなっています。
一方で、「何から始めればよいのかわからない」「制度を導入しても活用されない」といった悩みを抱える担当者も少なくありません。健康経営は取り組みの幅が広いため、自社に最適な施策を選び、継続していくことが難しいと感じるケースも多いのが実情です。
そこで本記事では、健康経営の基本的な考え方や主な取り組み内容を整理したうえで、実際の企業事例や無理なく続けやすい「食」の福利厚生についても紹介します。「まずはできることから始めたい」「社員に喜ばれる施策を導入したい」と考えている方は、ぜひご一読ください

健康経営とは、従業員の健康管理を単なる福利厚生としてではなく、企業の成長を支える重要な経営戦略として捉える考え方です。従業員の心身の健康を改善・維持することで、生産性の向上や組織の活性化につなげることを目的としています。経済産業省による「健康経営優良法人認定制度」の普及もあり、企業にとって健康への取り組みは「コスト」ではなく、企業の業績や価値を向上させる「将来への投資」として位置づけられています。
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健康経営が注目されている背景には、企業を取り巻く環境の変化があります。
まず挙げられるのが、生産性への影響です。体調不良やストレスによるパフォーマンス低下は、企業にとって見えにくい損失となっています。従業員の健康状態を改善することで、こうした損失を抑え、組織全体の生産性向上につなげることが期待されています。
また、離職率の低下や人材定着の観点からも重要視されています。働きやすさや健康への配慮は、従業員満足度に直結し、結果として長期的な人材確保にもつながります。特に人材不足が深刻化する中で、「健康に働ける環境」は企業選びの基準の一つになりつつあります。

従業員の健康状態に直結しやすく、最も身近にアプローチできるのが「食」に関する取り組みです。
代表的な施策としては、社員食堂の設置や、オフィスに軽食や飲料を設置する置き型サービスの導入が挙げられます。これにより、忙しい業務の合間でも手軽に食事をとれる環境を整えることができます。また、栄養バランスに配慮したメニューの提供や、ヘルシー志向の食品を取り入れることで、従業員の食生活そのものの改善にもつながります。
一方で、社食の設置にはコストやスペースの課題があり、運用負担も大きくなりがちです。そのため、近年ではより手軽に導入できる置き型サービスに注目が集まっています。
運動するきっかけづくりや運動習慣へのアプローチは、生活習慣病の予防やストレス軽減に効果的な取り組みです。
具体的には、ウォーキングイベントの開催や、歩数に応じてインセンティブを付与する制度などがあります。社員同士で楽しみながら参加できるため、コミュニケーション活性化にもつながる点が特徴です。また、スポーツジムの法人契約を結び、従業員が割引価格で利用できる制度を整える企業もあります。
ただし、運動施策は個人の意欲に左右されやすく、参加率が伸び悩むケースも少なくありません。継続的に取り組んでもらうための仕組みづくりや働きかけの工夫が必要です。
従業員の心の健康を守る取り組みも、健康経営において重要な要素です。
多くの企業で実施されているのがストレスチェックです。定期的に従業員のストレス状態を可視化することで、不調の早期発見につなげることができます。さらに、産業医やカウンセラーとの面談、相談窓口の設置なども有効です。実際に、面談の機会を設けることで、従業員の状態改善や離職防止につながった事例も見られます。
一方で、メンタルヘルス施策は「利用しづらい」「相談しにくい」と感じられることもあり、制度があっても活用されないケースが課題となることがあります。
働き方の見直しも、健康経営を推進するうえで欠かせない取り組みです。
具体的には、長時間労働の是正に向けた残業削減の取り組みや、有給休暇の取得促進などが挙げられます。これにより、従業員が心身ともにリフレッシュできる環境を整えることができます。また、柔軟な働き方を取り入れることで、仕事とプライベートのバランスが取りやすくなり、結果としてパフォーマンス向上にもつながります。
ただし、制度を整備するだけでは十分とは言えません。職場全体で活用しやすい雰囲気づくりや運用設計、長時間労働の根本課題へのアプローチも重要です。

イオングループでは、健康ポータルサイト「Pep Up」を活用し、従業員の生活習慣改善を促す取り組みを行っています。日々の体重・血圧・睡眠時間の記録や、ウォーキング、健康診断結果の改善などに応じてポイントが付与される仕組みが特徴です。
さらに、ウォーキングラリーや生活習慣改善チャレンジなどのイベントも実施されており、個人だけでなくチーム単位で参加できる仕組みを取り入れることで、社内コミュニケーションの活性化にもつなげています。貯まったポイントはWAONポイントなどに交換できるため、取り組みのモチベーション維持にも寄与しています。
オムロンヘルスケア株式会社は、「健康経営優良法人ホワイト500」に10年連続で認定されており、健康への取り組みに力を入れています。中でも、従業員の健康データ(血圧や歩数など)を可視化し、日々の健康状態を把握する取り組みが特徴的です。
オムロンヘルスケアの循環器事業のビジョンから、従業員自身が血圧を測定・管理して、血圧をコントロールできることを目指し、「毎月1日は家庭血圧測定の日」の設定や測定推進期間の企画を実施。また、全従業員に活動量計を配布し、部門対抗の歩数競争や合計歩数でバーチャル世界一周を目指す企画など、楽しみながら運動へのモチベーションを高める取り組みを行っています。
株式会社ローソンも、「健康経営優良法人ホワイト500」に10年連続で認定されています。従業員の生活習慣改善とコミュニケーション活性化を目的に、「元気チャレンジ!」という健康増進施策を実施。食事管理アプリを活用して日々の活動を記録し、生活リズムを整えながら、チーム単位で取り組む点が特徴です。また、参加者にはインセンティブとしてPontaポイントが付与されるほか、任意でポイントをフードバンクや募金に寄付できる仕組みも用意されており、社会貢献意識の醸成にも寄与しています。
加えて、肥満改善を目的とした個人向け施策「元気チャレンジプラス」も展開。BMI22を目標に、5ヵ月間で3〜5%の減量を目指す取り組みで、達成者には最大1万Pontaポイントが付与されます。
株式会社佐野テックでは、従業員一人ひとりの健康意識向上を目的に、各従業員が1年間の健康目標を設定し、名札に記載するという取り組みを実施。食生活の改善や睡眠、軽い運動など、身近で実行しやすい内容を自ら決め、1年後に達成度を振り返る仕組みとなっており、健康への意識づけを自然に促しています。健康目標を名札に記載する取り組みは、「最近どう?」といった日常的な会話のきっかけにもなり、社内のコミュニケーション活性化にも寄与しています。
また、働きやすい環境づくりの一環として、有給休暇の取得促進にも積極的に取り組んでいます。管理職が率先して有給休暇を取得するなど、休みを取りやすい職場風土を整えることで、有給休暇の取得率改善につながっています。
株式会社KASAMAでは、長時間労働の是正に向けて、残業時間の削減を軸とした取り組みを行っています。特徴的なのは、残業時間を含めた業績目標を年始に設定し、その達成度を管理職の評価や賞与に反映させている点です。これにより、組織全体で適切な働き方を意識する仕組みを構築しています。
さらに、定刻になると管理職のパソコンが自動的にシャットダウンされるシステムを導入。管理職が率先して退勤することで、部下の残業抑制にもつながり、職場全体の働き方改善を実現しています。加えて、ルーチン業務のRPA化や、多能工化を目的とした教育の推進により、業務の効率化と柔軟なシフト運用が可能になったことで、結果として残業時間の削減につながっています。
株式会社ヒトメディアでは、エンジニアやデザイナーなどデスクワーク中心の職種が多いことから、「座りすぎ」による健康リスクの軽減を目的とした取り組みを行っています。具体的には、スタンディングデスクやストレッチ器具をオフィス内に設置し、日常業務の中で自然と体を動かせる環境を整備。さらに、週2回トレーナーによる指導を取り入れることで、運動習慣の定着をサポートしています。
株式会社東京堂では、従業員の健康促進の一環として、受動喫煙対策と禁煙推進に取り組んでいます。ユニークな取り組みが「禁煙バトン」で、禁煙に挑戦する従業員が社内で宣言し、成功後に次の挑戦者へバトンを渡していくリレー形式の制度です。個人の取り組みを社内全体で応援する仕組みとなっており、自然と周囲の関心やサポートが集まる点が特徴です。これまでに複数の禁煙成功者が生まれており、喫煙率の改善にもつながっています。単なるルールや制限ではなく、社内コミュニケーションを活用して健康行動を促進している点が評価されています。

健康経営の取り組みの中でも、近年注目されているのが「食」に関する福利厚生です。中でも、手軽に導入できて日常に取り入れやすい施策として、「置き菓子」や「置き社食」が広がっています。
置き菓子・置き社食とは、専用のボックスや棚などの什器に軽食や食事を並べてオフィス内に設置し、従業員が自由に利用できるサービスです。外出や事前注文の手間がなく、業務の合間に気軽に利用できる点が特徴です。
置き菓子・置き社食の魅力の一つに、利用のしやすさがあります。オフィス内に設置されているため、移動時間や待ち時間がなく、忙しい業務の合間でも手軽に食事や間食をとることができます。限られた休憩時間を有効活用できることから、業務効率の向上にもつながります。
また、オフィス内に自然と人が集まる場が生まれるため、部署を超えたコミュニケーションのきっかけにもなります。ちょっとした雑談や情報共有が生まれやすく、職場の雰囲気改善やチームの一体感醸成にも寄与します。
食に関する福利厚生は、健康経営の観点から見ても、効果が出やすく、継続しやすい施策のひとつです。
まず、健康志向の食品を取り入れることで、間食や食事の質を改善できる点が挙げられます。スナック菓子や偏った食事に代わり、栄養バランスに配慮された食品を選ぶ機会が自然と増えるため、日々の食生活の見直しにつながります。また、日常的に利用しやすいことから、特別な意識づけをしなくても健康的な選択を促せる点も魅力です。
さらに、適切な栄養摂取は集中力の維持やパフォーマンス向上にも貢献します。体調管理がしやすくなることで、欠勤の減少や生産性向上といった効果も期待できます。日常的に利用できる福利厚生は、従業員満足度の向上にもつながりやすく、「会社に大切にされている」という実感が生まれることで、エンゲージメント向上にも寄与します。
数ある食の福利厚生サービスの中でも、健康志向と手軽さを両立したサービスとしておすすめなのが『snaq.me office (スナックミーオフィス)』です。スナックミーオフィスは、無添加・素材にこだわったおやつや社食、ドリンクをオフィスに設置できるサービスで、健康に配慮しながら間食を楽しめる点が魅力です。一般的なお菓子に比べて罪悪感なく取り入れやすく、健康経営の一環としても導入しやすい設計になっています。
また、初期費用や月額利用料がかからず、商品代金のみで運用できるため、導入ハードルが低いこともポイント。また、定期的に配送される商品を補充するだけで運用できることから、管理の負担が少なく、継続しやすい仕組みが整っています。「健康施策を始めたいが、何から手をつければいいかわからない」「まずは手軽に取り組めるものから始めたい」といった企業にとって、無理なくスタートできる選択肢のひとつといえます。

健康経営を成功させるために重要なのは、特別な施策を導入することではなく、「無理なく続けられる仕組み」をつくることです。どれだけ優れた制度でも、利用されなければ意味がありません。そのため、日常に自然と組み込める施策を選ぶことが重要です。従業員が意識しなくても利用できる環境を整えることで、無理なく健康行動を促すことができます。また、最初から完璧な制度を目指すのではなく、まずは小さく始めて、実際の利用状況や従業員の反応を見ながら改善していく意識も大切です。
健康経営は、一時的な取り組みではなく、継続してこそ価値が生まれるものです。だからこそ、日常に溶け込み、無理なく続けられる施策から取り入れていくことが、成果につながる第一歩といえるでしょう。

執筆者 snaq.me office編集部
からだにやさしい無添加おやつの法人向け置き菓子サービス『snaq.me office (スナックミーオフィス)』のコンテンツ編集部です。スナックミーオフィスの魅力や活用方法、福利厚生のお役立ち情報などをさまざまに発信していきます。

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