リモートワークが容易になった現代だからこそ改めて見直されている、職場における対面でのつながりの大切さ。シャッフルランチの福利厚生は、そんな今の時代に即した新しい社内交流の形として関心が寄せられています。シャッフルランチの実施効果や成功させるポイント、円滑なコミュニケーションを促すトークテーマ例などを幅広く解説します。
シャッフルランチとは、役職や部署を問わず従業員をランダムにシャッフルし、費用は会社負担で昼食を食べる法定外福利厚生のこと。社員同士の交流を促進するために行われます。日頃接点のない社員同士が顔を合わせて食事を共にすることで、新たな関係性構築が期待できます。ランチミーティングやランチョンセミナーといった食事を交える社内コミュニケーションは、組織の活性化や情報共有の場として有効活用できるため、業界や規模を問わず多くの企業が取り入れています。
日本の企業文化において、部署間の壁や階層による距離感は依然として大きな課題となっています。シャッフルランチはこうした組織の垣根を越えた交流を促進し、コミュニケーションの活性化とより風通しの良い職場環境の創出を目指しています。具体的には以下のような目的が挙げられます。

普段接点のない社員同士がシャッフルランチで交流することで、社内のネットワークが拡大し組織全体の結びつきが強くなります。これにより、業務上の相談や協力がしやすくなって社内の風通しが良くなります。また新入社員にとってはさまざまな部署の先輩社員と知り合える貴重な機会となり、キャリアプランを考える上でのロールモデルを見つけたり、社内の異動の可能性を探ったりするオンボーディングにも役立つでしょう。中堅社員や管理職にとっても若手社員の考えや最新のトレンドを知る機会となり、世代を超えた相互理解が深まります。
異なる部署や職種の社員が交流することで、新しいアイデアやイノベーションが生まれやすくなります。たとえばマーケティング部門と技術部門の社員が意見交換することで、既存の製品やサービスに新たな付加価値を見出す可能性があります。また総務部門と営業部門の社員が交流することで、業務効率化のアイデアが生まれるかもしれません。多様な視点や経験を持つ社員が集まることで、従来の枠にとらわれない発想が生まれやすくなり企業の競争力向上につながります。特に日本企業が抱える「サイロ化」の問題を解消し、部門を超えた協力体制を構築するのに役立ちます。
シャッフルランチは普段の業務を離れ、和やかな雰囲気の中で交流できる場です。これにより社員のリフレッシュやストレス解消が期待できます。特にテレワークが増加している現在、オンラインでのコミュニケーションだけでは得られない対面交流の価値が高まっており、チームワーク醸成にもつながるでしょう。また業務時間中ではつい避けてしまうような些細な相談もランチの場であれば打ち明けやすく、課題解決や職場環境の改善にも期待できます。
普段接点のない社員と交流することで、自分の仕事の意義や会社全体における位置づけを再認識できる機会にもなり、社員のモチベーション向上や帰属意識の強化につながります。加えて、シャッフルランチを通じて、社員の多様性への理解が深まります。異なる背景や経験を持つ社員との交流は、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に役立ち、グローバル化が進む現代のビジネス環境において、非常に重要な要素となっています。
働きやすい職場環境や社員の交流を大切にする企業文化をアピールすることで、企業ブランディングに好影響を与えることも可能に。結果として優秀な人材の採用や既存社員の定着率向上にもつながります。特にミレニアル世代やZ世代の若手社員は、企業の文化や価値観を重視する傾向があります。シャッフルランチのような取り組みはこれらの世代に訴求力のある施策として機能します。またエンゲージメントサーベイなどの社内調査において、社員満足度の向上につながる可能性も高いです。
シャッフルランチを福利厚生として導入することで、従業員の満足度向上と企業のメリットの両方が期待できます。社員にとっては役職を越えて役員や新入社員など普段接点の少ない人と気軽に交流できる機会となり、新たな発見や視野の拡大につながるほか、会社が費用を一部補助することで経済的な負担が軽減される点も魅力です。企業にとっては部署間の連携が強化されることで、生産性の向上や社内コミュニケーションの活性化が期待できます。社員のエンゲージメントが向上することで、定着率の向上や組織の一体感の強化につながるといえるでしょう。

シャッフルランチは多くの社員にとって有益な制度ですが、業務の都合で参加しにくい人が出ることで不公平感が生まれる可能性があります。特に繁忙期の部署やシフト勤務の社員は参加が難しく、制度の恩恵を受けにくくなります。加えて、育児や介護などの事情で昼休みの時間を自由に使えない人も不公平を感じるかもしれません。このような状況を避けるためには、開催頻度を調整したり、ランチ外出を必須とせず社内休憩コーナーで短時間開催するなどの配慮が必要です。
シャッフルランチは新たな人間関係を築く機会となりますが、内向的な性格を持つ人やコミュニケーションが苦手な人にとっては負担となる可能性があります。特に、大人数のグループや立場の異なる社員との会話に緊張を感じる人もいるでしょう。また、話題に困ることで気まずい雰囲気になることも考えられます。このような課題に対応するために、事前に簡単な自己紹介のテンプレートを用意したり、会話のきっかけとなるテーマを提示するなど、サポート策を講じることが大切です。
普段あまり話さない人と交流する機会が増えるため、シャッフルランチでは、個人のプライバシーに関する話題が出ることもあります。意図せず家族構成や生活環境について聞かれることで、不快に感じる人もいるかもしれません。また役職者と部下が同席する場合、仕事の話が中心になりリラックスできないこともあります。こうした問題を防ぐために、個人的な話題を避けるルールを設けたり、話しやすいテーマを事前に共有するなどの工夫が求められます。
シャッフルランチを実施する際、適切なチーム分けの方法について人事・総務の担当者が頭を悩ませることもあるでしょう。ランダムに決めると部署や役職の偏りが生じる可能性があり、均等な交流が難しくなります。また参加者のスケジュール調整も必要で、全員が都合の合う日程を見つけるのは容易ではありません。こういった点を考慮しながら毎回異なるメンバーを組むとなると、運営側の負担が増大するおそれがあるため、システムを活用したグループ分けの自動化ツールや、希望制の導入などの工夫が有効です。

数十名規模の中小企業の場合は、シャッフルランチで同じチームになる社員の多くが顔見知り以上の関係性であることが多いですが、大企業となると文字通り初対面のメンバーと出会うことも多く、1時間ほどの食事で突然打ち解けることはなかなか困難です。そういったケースでは話題に困らないよう会社側からトークテーマを提示し、その日のお題として楽しく会話を広げられるような工夫を行うとよいでしょう。おすすめのトークテーマ例はたとえば以下のとおりです。
・最近のマイブーム
・行ってみたい旅行先(国内/海外)
・各自の地元トーク(ご当地グルメ/観光スポット/ローカルルールなど)
・子どもの頃好きだった給食のメニュー
・学生時代やっていた部活
・一番おすすめの飲食店
・飼っているペットのエピソード
・今やっている仕事のおもしろさ
社員の健康増進だけでなく、シャッフルランチは食育の機会としても活用できます。たとえばヘルシーなメニューを提供するレストランを選んだり、栄養バランスの良い食事について話し合ったりすることで、社員の健康意識の向上と、長期的には社員の健康管理コストの削減が期待できます。特に多忙により日頃簡素な昼食しかとれない従業員にとっても、食生活について考え直すきっかけになるでしょう。
コミュニケーションの場としても、シャッフルランチは大いに役立ちます。日本の食文化では「同じ釜の飯を食う」という言葉があるように、一緒に食事をすることで親密さが増すと考えられています。グループ分けをするときはさまざまな部署や役職の社員が混ざるように配慮することや、事前にトークテーマを記入したトークカードを準備することで実施時に互いの緊張をほぐし、チームを超えた社内の交流が活発になるでしょう。
オンラインでのシャッフルランチは、異なる拠点で働く社員同士の交流を深める有効な手段です。特にオンラインならではの利点を活かし、普段あまり接点のない海外拠点の社員と交流する「グローバルシャッフルランチ」は、語学力の向上や異文化理解を促進する効果もあります。ランチ後に短時間のオンラインワークショップやブレインストーミングセッションを実施することで、交流の場を超えて価値創造の機会を提供できます。

執筆者 山本瑠奈|株式会社スナックミー カスタマーサポート
百貨店デザイナーズブランド勤務やコールセンター勤務を経て、株式会社スナックミーでお客さまとのコミュニケーション窓口を担うカスタマーサポート担当。個人・法人のユーザーさまが安心してスナックミーをご利用いただけるよう、お困りごとに真摯に向き合うかたわらで、課題解決に役立つ「よくある質問」コンテンツの編集・更新や「福利厚生用語集」の作成も対応中。好きなおやつは『もっちりさつまいもバター餅』と『米粉パスタスナック』。

監修者 中川栞|株式会社スナックミー ライター・エディター
Web制作会社の管理職としてライターの指導・教育に従事したのち、株式会社スナックミーでコンテンツ制作を手掛ける、おやつライター兼エディター。安心・安全の「おやつ時間」の楽しみ方や、暮らしや職場におやつがある日々の豊かさ、福利厚生置き菓子の魅力を軸に、自社オウンドメディア『snaq.me magazine』の記事や商品パッケージのコピーライティングなどを担当。好きなおやつは『スナックミーのやさしいキャラメル』と『キングソロモンデーツ』。
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